この青空に約束を:

Folklore Jam, ままらぶ, パルフェなどで自分の好みのゲームをつくる丸戸シナリオ。軽妙で含蓄のあるジョークとストーリー喜劇になっている。今回は、来年には廃止が決まっている寮を今年中に廃止しようとする校長派に対抗して、寮生たちが最後の1年を素晴らしいものにしようとする話だ。寮生たちは人数も少ないこともあって、くだけた生活をしているが締める所はきっちり締める。特に最上級生の奈緒子さんが校長派に対して練る計略はたいしたものだ。主人公の航も人に好かれるタイプで、いつも主人公が何か始めて寮の中心的な存在となっている。寮生はそれぞれに悩みを抱えながら各人らしい協力をしていくのが素晴らしい。

 時間はあっという間に過ぎ去って、人は成長し人間関係も環境もどんどん変わってゆく。そこなかで寮生たちは変えたくないもの残したいを探す。そんな話になっていて良いなあーと思った。

 感心したのはシナリオだけでなくて画、音楽、立ち絵の振る舞いが以前の作品にくらべて非常に良くなっていた。あと絵のスライドの動きをカメラを回すような滑らかな物にすればFateあたりにならぶ演出(いまのところ俺的には一番良いと思う)になりそうだ。今回はシナリオが章ごとに読み返せるようになっていてリピートの回数も多い。ところで寮生の数が7人になっているのは7人の侍からだろうか?