AMD、anti hyper threadingを7月に公開

上田新聞http://nueda.main.jp/blog/archives/002203.html経由でX-bit lab http://www.xbitlabs.com/news/cpu/display/20060622143710.htmlによると、AMDは眉唾の噂だった「2つの物理プロセッサで1つの論理プロセッサをエミュレートする」ソフトをCore 2 processorに対抗する時期に公開するようだ。否定的な意見が多かった理由としては、物理プロセッサを拡張 (同時に実行できる命令を増す) した場合に比べて利点が無い点だったと思う。

 ところが、このAMDのソフトウェアは、実行するプログラムによって2論理CPUと1論理CPUが使い分けられるらしい。これならば、物理的に拡張するより場合によって変化させられる利点が生じる。とはいえ6命令同時実行できるシングルスレッドプログラムなど少ないだろうし、性能は良くて1-2割の向上するだけでないだろうか。それでも4-5命令同時実行でき、同クロックではAthlon64の2-3割増しの性能であるCore 2 processorの対抗にはなりそうだ。

 IntelよりCPUを設計するリソースの少ないAMDとしては、Intelよりマルチコアを専攻させ続ければプロセッサ単体の性能が多少低くても対抗できることになる。そういう訳で、無意味と思われた割に商業的な価値のあるアイディアでありそう。ただし、ハードウェアは仮想化機能+αで作られているようだからIntelも対抗してくるんじゃないかなー。

 追記:x86命令所要クロック計測スレでは、レジスタ、L1キャッシュ等の情報をハードウェアで共有するのは難しいので、演算器だけ借りるあるいはTransmetaのようなソフトウェアだと推測していた。演算器だけを借りるというのが順当か?