光触媒が有機物からエネルギーを得る手段としての可能性を持ち始めた

生物が光を利用するには、酸化する物質から電子を奪い還元する物質へ与える。この電位差にエネルギーが溜め込まれる。太陽電池というよりは光触媒といった感じだ。
最近、人工光合成が成功した。といっても糖が作れるわけでなくて水素ができるのだけど。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2001/pr20011206_2/pr20011206_2.html
更に、有機物を光触媒で酸化することで得られる電位差を使用して発電できたらしい
http://d.hatena.ne.jp/JointNoah/20070219/1171886377
有機物は元々還元力を持っているので、大きな電位差を得ることが可能だ。利用する有機物は何でもよく、メタン発酵よりも安全だろう。メンテナンスまで考えると実用には程遠いかもしれないが、かなり有効な技術だろう。

追記
http://scienceportal.jp/news/daily/0707/0707241.html
セルロースから高純度の水素が作れるという話。木材を特殊な方法でチップ化したり、アルゴンガスで充填した電炉を使ったりする所が高価になってしまうか?空気に触れなければよいのだろうか?廃棄物処理はどうだろうか?

以前から試みられている生物資源の利用は、多様な用途が思いつくけど、採算が合わなかった。利用サイクルが動き出していないので、機材の大量生産によるコスト削減も進まない。どこか一点でも採算が合うようになってくれば、そこを基点にして、様々な用途が生み出さるようになるはずだ。

まさか、それが低コストが要求されるエネルギー生産とは以前は思わなかった。しかし、原油の値段は10年単位で以前のレベルになることはないだろう。80年代には失敗したが今度は上手く行く可能性がある。