金融について

 完全に新しい市場が見つからず、偏りのない状態であるならば、自社工場への投資も金融投資も同じ利益になる。それは生産性向上による利益と一致するので、相対的な富の蓄積にならない。しかし、完全な平衡状態、新規市場の開拓がなくなることはないので、既存の自社利益も自社に投資している集団と金融投資を行っている集団では、後者の利益が上回る。だから基本的に金融投資の利益は既存の自社利益も自社に投資している集団を上回る。よって金融業のみで経済の先進性を維持することは可能だ。
 金融業の本質は新規市場を見つけ投資することと市場の不均衡を見つけ投資することだ。これが出来ない場合、経済は停滞する。生産、マーケティング、消費に加えて提案を拾わないと市場を見つけることができない。このミスリンクが日本経済の停滞に影響しているのではないか。