ドルが予想以上に弱い。

弱い日本円に対しても1ドル100円が再来しそうな勢いだ。それにしても、市場の動きは面白い。以前の想像では、早い段階でドル安になるのではないかと思っていたが、実際には数ヶ月の間に段階的に下がってきた。個々が、議論によってセクターごと変化していくような、政治の時のような動きをする。一気に落ちたような気がするバブルの時はどうだったか?やは、数年かかったような気もする。

貨幣価値の低下と資源供給・消費のバランスが変わった事、投機が組み合わさっているので、原料の値段上昇は恐ろしい勢いで進んでいる。注意しなければいけないのは投機だろう。不動産や株式債券が苦境に陥っている一方で、巨大なお金が投資先を探している。どのみち不況になったら、資源のインフレが起こる状態だったのだ。金利を上げても下げても景気が回復し投資先が変わらなければ、インフレが進む状態になっている。

ぎりぎりの生活する人が多いアメリカでは賃金を上げる圧力が高いはずだけど、非正規雇用者の組織が弱いので、交渉によって上手くバランスが取れない可能性がある。やはり、心配すべき事態になっている。

0310追記

先進国は景気後退に直面しているが、資源国は資本が増えているので消費を少しは補ってくれる。これにより中国・インドのような生産国は生産が続く。弱い消費環境の中で生産投資に成功した企業が巨大化してくるだろう。これはかつての日本の経済発展の道筋と同じかもしれない。

日本の場合と違うのはリスクを恐れない海外からの投資が増えることだ。このため欧米型の企業が新興国から急成長してくるだろう。中国のような資本を自由に使えない規制のある国とそうでない国でどのような発展を見せるのか興味深い。