PLAM28:午前の光Ⅱ(野生獣木)

 本屋によると運良くPLAMの新刊が売っていた。Amazonばかりでなくて本屋によるのも吉だね。前シリーズとはうって変わってJ.B.が暗殺宣言するなどダークな展開に(暗殺とまでは言ってないか)。マフィアやらFBIやら、またむさいオジサンたちがぞろぞろ出てきたりしてPalmらしい。コンゲームの時ようにスリリングな展開が期待できそうだ。今回のシリーズは今まで以上にJ.B.を中心に話が進んでいるので、今までぼやかしていた所が明らかになるんじゃないだろうか?J.B.の少年時代の出来事を無罪ではないとは言っているものの、意図的であったのか偶然だったのとかあいまいだった。今回一番驚いたのが、いきなりマフィアのブライアン一族の壊滅が意図的であったことを告白しているシーンだ。さりげなく告白しているが、これまでと比べるとかなりダーティなイメージだ。これをシーン後に、アダムス警部に前シリーズの結果を総括されると重みが違ってくる。普通では動かせない社会の構造を動かせるJ.B.の化け物ぶりがようやくわかった。そうか、前回もすごかったんだ。もういちど読み直したくなった。
 それと新キャラのハリーのワイルドな雰囲気がとても良い。始めトッポイ感じのおかしな女傑として登場しながら、話がシリアスになってくるとハードボイルドな雰囲気が生きてきた。このキャラクターでないと駄目だというポジションがいきなり出来てしまうのはすごいな。今後がたのしみ。