GPUプログラムが二つ発表された。

ATiから.H264デコーダー, nVidiaから物理エンジンが発表されて、いよいよGPUプログラミングが進み始めた。これはGPUの並列処理能力と広帯域のメモリを利用して大量のデータを処理を行うことを目的としている。グラフィックの質を高めようとすると自然な動きが求められるので、物理エンジンGPUとして正常進化といえるのかもしれない。GPUがCPUから役割を奪った形になった。プログラミング自体は直接機械語GPUを利用するのでなくDirectXAPIを介して行う。そういう意味ではVistaでは先送りなってしまったプログラミング手法に似ている。現在のDirectX9ではデータの構造をテクスチャとして取り入れ1回しか処理できないが、これもDirectX10では解消される。あとはスレッドロックとスレッド間のデータ共有する一般的な方法が確立すればプログラムに使える。使いやすさを考えれば、GPUからメインメモリへのアクセス方法も付け加えていく必要がある。
まだ、グラフィック出力のオマケで利用できる状態だけど、ATi, nVidiaともに数学ライブラリを中心に開発環境を整えてくるだろう。そうなると多数のアプリケーションが作られGPUの使用形態が変わるとハードウェアも変わってくるだろう。シーケンサが強化されメモリ帯域も更に広がりCELLに似た形になるのでないだろうか。ただしPCの場合はCPUがあるのでCPUと違った処理を出来るように特化していくだろう。Cellの場合は処理のレイテンシを少なくする工夫もされていたが、GPUではスループットをひたすら多くするのでないだろうか。